四国八十八カ所徒歩遍路②（00. 3.28～00. 4. 1）
第３日目＜３月30日（木）＞
《阿南駅→》阿波福井（阿南市）→２３番→杉本民宿（牟岐町）＞
　６時３０分、ビジネスホテルを出て、７時５分、阿波福井駅から遍路を再開した。阿波福井の駅にＫくんの姿はなく、すでに出発した様子。
　遍路道は４㎞先の星越トンネルまで延々と登りが続く。歩き始めてまもなくすると、前方に杖に支えられながら痛々しく歩くＫくんを発見。すぐに追いつき、再会を喜ぶ。しばらくいっしょに歩いていたがあまりにもペースが違うので、わたしが先行することにした。
　山間を走る国道は車の交通量は多いが、歩き遍路さんは全くなし。登りが終わってトンネルに入ってもホッとできない。トンネル内の不気味な轟音におびえながら歩く。この先、あと２つトンネルがある。
　山間部を抜けて、ＪＲ牟岐線が寄り添ってくると、日和佐市街地だ。間もなく２３番。
　２３番薬王寺は境内に桜が咲いていて、春爛漫であった。気分良くくつろいでいると、歩き遍路のわたしを見つけた家族連れが、いっしょに写真に入って欲しいと声をかけてきた。境内から見る街の様子もいい。ここで自転車遍路４人組を見かけた。
２３番札所医王山薬王寺
境内からの眺め

　２３番を終えると、次の２４番までは長丁場だ。今回のお遍路期間は明後日までだ。果たして84.5㎞、間に合うだろうか。取りあえず、本日の宿がある牟岐駅前を目指す。再び、山間の国道を歩く。相変わらず独り黙々と歩く。
　１５時３０分、本日の宿、ＪＲ牟岐駅前の民宿杉本に到着。夕食までにはまだ早いので、部屋に荷物を置いて、ＪＲに乗って２３番近くの日和佐温泉に入ることにした。列車からさっき歩いてきた道をながめていると、杖を使って、必死に前に進むＫくんを発見した。足の痛みはまだひどい様子。
　温泉では、ゆったりしたいものだが、列車の本数が少ないので、ゆったりする間もなく、折り返し、夕食に間に合わせた。宿ではＲさんといっしょになった。