四国八十八カ所徒歩遍路②（00. 3.28～00. 4. 1）
第５日目＜４月１日（土）＞
まるたや旅館（東洋町）→２０番最御崎寺（室戸市）《→徳島駅》
　７時、宿を出発。今回の遍路は今日が最終日。何としてでも２４番にたどり着いて終了したい。たどり着けるだろうか。
　歩き出すと程なく、右手に山、左手に海の道に出る。ここから２４番がある室戸岬まではこんな道が続く。前方にＫくん発見。今日も苦しそうだ。わたしは先に行く。左手に海を見ながら気持ちよく歩いていると、２日間同宿だったＲさんが追いついてきた。わたしよりはるかに年上なのに、快足ぶりには驚き。あっさり抜かれてしまった。
　室戸市に入ると、もうお昼。佐喜浜集落のスーパーで昼食を購入。ゆっくり食べたいところがないので、手に持ったまま歩き続ける。シェルターみたいな尾崎バス停で海を見ながら昼食をとる。ゆっくりしていると、反対車線の歩道を必死に歩くＫくんが通過していった。
佐喜浜集落の桜

　奇岩夫婦岩を散策しつつも、先を急ぐ。再びＫくんといっしょになり、残り10㎞を励まし合いながら歩く。Ｋくんはかなり足に来ている。が、彼も歩を止めるわけにはいけないので、必死に歩く。今日中にたどり着くのは確実だが、納経時間内にたどり着けるのか。
夫婦岩

　必死に歩き続けると、遠くに真っ白な青年大師像が見えてきた。もうすぐだ。海洋深層水の汲み上げ施設を横目に、青年大師像で小休止。自転車の時はあっさり通過した御蔵洞にも入ってみた。洞の前には道路が走っているので、空と海しか見えないということはない。
　１６時３０分、２４番登り口到着。後一息だ。しかし、最後になってこの登りはきつい。休み休み登った先に仁王門が姿を現した。長かった。そして、仁王門をくぐると満開の桜が出迎えてくれた。これほど癒されるものなのかと思えるほど美しかった。Ｋくんを待って参拝する。Ｋくんは岬を臨む四阿で野宿するとのこと。
　今回の遍路はここで終了。来た道をバスで折り返した。足かけ３日かけて歩いた道をなのに、交通機関を使うとあっという間だ。徳島駅まで戻り、夜行バスで四国を後にした。